NFLジャージ野郎の俺日記
不動産のお仕事 | 敷金と並んで、一般的に賃貸物件を契約して住もうとする場合に必要となるものが、礼金と呼ばれているものです。
敷金は、賃借人が賃貸住宅に居住して生活している際に、もしも生活による自然な消耗の範囲を超えた損傷が生じた場合に備えて、その修繕費となるものをあらかじめ徴収しておく、という保証金という性格のものです。
これに対して、礼金にはそうした具体的な根拠がなく、また敷金のように契約解除時に建物の損傷がなければ返還される、というわけでもありません。いわば、不動産の賃貸借における単なる慣行としてそのような費用が存在している、とも言えるのです。
元々は、礼金とは遠方から出てきて都会に住むことになった賃借人の面倒を家主に見てもらう、そのための面倒見料、世話やき料、というようにものだったとも言われていて、関東で発祥したものであるようです。そのために「礼金」という名が付いたというわけです。
しかし、現代の不動産賃貸借には、そうした家主による賃借人の面倒見的なものはなくなっているので、かつてのそうした慣習は廃れたままで、その費用というものだけが単なる慣行として残っているもの、と見ることができるのではないでしょうか。
確かに家主にとっては大きな収入源になるでしょうが、このような経緯から、最近では礼金ゼロという賃貸物件も増えてきています。
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